Chapter.13
シェイクスピアが話せる言語は?と聞いた時の返答 デュランダル:英語、ドイツ語、ロシア語、フランス語 リタ:世界の主要言語十数種類、日本語、中国語、スペイン語 スペイン語は神と話せる言語 多言語話者であったローマ皇帝カール5世がスペイン語で神と話すと言ったことから。
ユカタン半島に到着した一行は、現地住民にスペイン語で話しかけてみる。すると、話しかけた少女はスペイン語を「連邦標準語」だと言った。今、少女の村は連邦軍に攻められているという。少女は村の信託者だと名乗り、一行に助けを求めた。
村の名前:イザート・ヴェニック タソマール 司祭姿の老女。イカナールの祖母。 イカナール 信託者の少女。村の守り神であるイス・タブの現神(あきつかみ)。 人々に代わって神と交流し喜怒哀楽を受け止めるのが彼女の役目。 バクトゥン 村の大事な祝日。マヤ人の用いた長期暦の単位の一つで400年に相当する。 ブルク・チャブタン 村の戦神。戦いや人身御供を司るマヤの神。
連邦軍を撃退した一行は村に快く迎え入れられる。ビアンカ達はリタによるスペイン語の通訳でイカナールと交流。彼女によると明後日から村では盛大な祭りが10日間続くという。
イカナールは400年の一度の神聖な信託で、村に変革を起こそうとしていた。連邦軍を撃退したことで戦神と褒め讃えられたビアンカは、この儀式の場に呼ばれることになった。
ビアンカの初任務 アーグラ城塞とタージ・マハルを守るための作戦。生還者はビアンカただ一人。
Chapter.14
ビアンカが儀式の場で見たのは、胸をナイフで突き意識不明となったイカナールの姿だった。まだ脈のある彼女を助けようとしたが、血液型が合わず手術をすることができなかった。
亡くなったイカナールは最後の信託に神と人が隔てられると書き残した。そして、新時代では凡人も努力によって神と同じ軌跡を起こせる。
イカナールと村のため、ビアンカ達は連邦のもとへ向かった。連邦はビアンカ達をナコムと呼び、丁重に扱う。コーアクのとりなしでビアンカ達は大司祭のいるキキンイーサにやって来た。
大司祭エステルは5000年もの長きに渡り発展しなかったこの地を変えるため、大司祭として人々を導いていた。
コーアク 連邦のリーダー ナコム 連邦内では超人のこと。超人の敬意を払うことが大司祭の教え。 エステル・ツァラトゥストラ 半島連邦の大司祭。 13番目のバクトゥン グレゴリオ暦で2012年12月21日のこと。13はマヤで特別な数字とされていた。 ザラスシュトラ エステルの父。ツァラトゥストラはザラスシュトラのドイツ語読み。ゾロアスター教の創始し、イラン諸民族の価値観を統一した。
Chapter.15
ザッハーク イランの叙事詩「シャー・ナーメ」に登場する両肩に蛇を生やした王。若陀龍王の英訳アジ・ダハーカと関係がある。アジ・ダハーカ - Wikipedia シャー・ナーメでは悪霊イブリースによって蛇が生えてくる。 <エステルが父ツァラトゥストラから聞いた伝説> イランの蛇王。足を骨折し、「杯蛇」と呼ばれる魔女に治してもらったところ、肩から蛇が生えてくる。ザッハークは内から湧く渇きに耐えきれず、蛇に父王の脳を食べさせた。 以降、部族内の罪人、戦争によって捕らえた罪人達の脳を蛇に食べさせた。辺境の部族を統一すると、法を厳しくして死刑となった罪人の脳を食べさせる。 蛇王の統治は数百年続き、ついに英雄が現れ王の頭を切り落とした。それでも暴れるザッハークの前に魔女杯蛇が現れた。 彼女がザッハークに与えたのは人間を超える可能性。蛇が示したのは彼が手っ取り早く王になれる方法。ザッハークは力の使い方を誤った。魔女がザッハークの胸にダーツを投げると蛇は枯れて彼は死んでしまった。 珍しいサンプルではあったが、我が主が望んだ「超人」ではなかった。 杯蛇が最後に言い残した台詞
エステルは父ツァラトゥストラから聞いたという蛇王の伝説とエステル自身の出自を語った。
- 昔、ツァラトゥストラは自国の王子と旅をしていた
- その時に伝説の魔女杯蛇の情報を手に入れ暗殺した
- 杯蛇の巣窟で20年魔法の研究をした
- 魔女の残した「奇妙な言語」は理解できなかった
- ある日、魔女の魔法道具(花の形)からエステルが生まれた
- エステルは機械で作られたのではなく、どこかの時代から盗まれた赤子
- エステルは生まれつき「奇妙な言語」を読み書きできた
- ツァラトゥストラはエステルから奇妙な言語を学んだ
- エステルは物心つく前のことで覚えていない
- 「おまえが生まれたから、二元対立の神が奪い合うものを知った。」
- 「エステル、星々の子供よ……」
- エステルは本物の「神の子」
- 国がサカ人に襲われ危機に陥った
- ツァラトゥストラは魔女の作った超人になる薬剤、転送装置「ゲニウス」をエステルに渡した
- ゲニウスは「神秘の海」を超えて神々がいる「光の世界」にエステルを届けてくれる
- エステルはもとは「光の世界」の存在
光の世界出身というのはツァラトゥストラの思い込み。エステルはゲニウスを起動したが光の世界ではなく深淵に落ちた。
光の神に葬られた方程式、悪魔の心臓 深淵に落ちたエステルが最後に悟ったこと。 ※描写からすると原神の深淵とは異なる。
エステルの話が終わるとビアンカ達は全員深い眠りに落ちていた。

Chapter.16
ビアンカ達は麻酔ガスで眠らされた。しかし、ガスに耐えたリタが蛇王エステルの胸をデュランダルで貫いた。
光学迷彩 デュランダルが持つ能力のひとつ。この力で気づかれずに同行していた。
エステルの手記
- 最初の日付12.14.11.15.1=1906年5月13日
- 肉を食べると嘘をついているかどうかが分かる
- 「蛇」のせいか老いることがない
- 脳を食べるとその人間の力を得られる
- 画家アンリ・マティスの脳を食べた
大司祭エステルがナコムを崇敬する信仰を根付かせたおかげで、大司祭の死は問題にならなかった。ビアンカが目を覚ますと湖から龍が現れベルトランと名乗った。
オットーはビアンカの主治医
ベルトラン(アンリ・ガティアン・ベルトラン) フランス共和国東方遠征軍の大佐。エステルによって力を奪われ湖に閉じ込められていた。見た目は老いた龍だが元人間。ナポレオンの側近。 壁を作った皇帝=ナポレオン
ベルトランの話…
- 流刑地のセントヘレナまでナポレオンに随行
- 1820年インド人のバースカラ18世(2世は有名な数学者)が奇妙な機械(「ゲニウスの群れ」)をセントヘレナ島に設置
- 1821年5月はじめの新月の夜、島まるごと宇宙から取り替えた
- この日は「星々の正しい時」
- 特定の時間・場所で隣の異世界と物質の交換ができる(Ch3で物質交換の説明あり)
- 転移先は今ビアンカ達がいる世界の泡ではない(ベルトラン曰く星空が違う)
- バースカラは転移後、言うことを聞かないと無尽の苦しみを味わうことになると脅した
- ベルトランの前で崩壊獣になる薬剤を飲む
- ナポレオンは聖痕を宿しており、薬剤を飲むと超人になれる
- ナポレオンは薬剤を飲み、崩壊獣となったバースカラを倒した
- ナポレオンは島の人々を率いてバースカラの資料を元に島を元の世界に戻そうとした
- しかし元の世界ではなくこの世界に来てしまった(ブリテン島でフランス語が話されていたらしい)