スターパレスの星空と世界の法則を描く絵世者について
スターパレスの星空


星空にはすべての運命が映る
占星術師は「人の運命が映った星空」を見ることで未来を予見する。モナは占星術を極めることで「万物の運行規則」をも知ることができると確信していた。
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グレーシュの描いた星空

この星空については後述。
元ネタはゴッホの星月夜


タッチもそうだが、緩やかな右上がりの構図も似ている。
星月夜とは
ゴッホがなくなる前年、精神病の療養中に描かれたもの。療養のために入った修道院から見た風景だと言われている。
糸杉
左側にあるもさっとした黒いものは糸杉。キリストがかけられた十字架が糸杉で作られたという伝説もあり、ヨーロッパでは死や喪の象徴。
ヒマワリのイメージが強いゴッホだが、糸杉を題材にした作品もいくつか描いている。
聖痕
崩壊3rdの聖痕には芸術家をモチーフにしたものがいくつかあるが、ゴッホは未登場。
グレーシュ用の聖痕はセザンヌ。ゴッホと同時代の画家。ゴッホとの直接的な関係は特になく、ゴッホがセザンヌの絵を研究した、という程度。
ただ、だいぶ気難しい性格だったという点においては共通点があり、アレなエピソードが残っている。
全画像の比較

テイワットの星空
方舟に乗ってテイワットにたどり着いたグレーシュが、天球に描いたもの……かもしれない。
崩壊3rd未プレイ向けの補足
グレーシュ

崩壊によって滅んだ前文明に生きていた少女。他人から色を吸収して絵を描く。最近実装された新キャラ(ver.5.8)。能力的には戦士ではあるが、前線に出ることはなくずっと絵を描いて過ごしていた。
テイワットに来たかもしれない方舟(宇宙船)に乗った疑惑がある。本人の記憶から生まれた記憶体によると本体は「船に乗って絵を描いている」。
コズマ

グレーシュが星空の絵をプレゼントした相手。崩壊と戦っていた戦士。グレーシュの父と同じ部隊所属。グレーシュの面倒をよく見ている。小さい女の子が好き。
本編のグレーシュの台詞によると、「本当は一緒に戦いたかったのに船に乗せられた」らしい。
イベント「絵世の旅」
グレーシュ実装時のイベント。グレーシュが世界の色が褪せる現象に立ち向かい、新しい色を求めて仲間と旅に出るまでの話。
ストーリーはグレーシュが絵を描いて眠った時に見た夢。

ストーリー中の星空もゴッホタッチ。

以下、ストーリー概要。
「絵世者」の絵
伝説の画家「絵世者」は世界の法則を絵として残した。昼夜の切り替わりも、彼女の絵のひとつ。星空と夜を飲み込む大蛇(メビウス)の絵を残すことで、世界に昼夜の変化をもたらした。

関連:メビウスと永遠の循環
イベストでもメビウスは永遠の循環(=無限)の象徴。メビウスの無限マークについての記事↓
世界の夜
蛇が夜を飲み込むことで夜明けが訪れ、夜を吐き出すことで世界が夜闇に染まる。
しかし、大蛇は夜を吐き出さなくなった。なぜなら、「絵世者」が残した色を全て食べ尽くすことで完全な「黒」になりたくなったから。

世界の法則たる色が蛇に飲み込まれたことで、世界は徐々に色を失いつつあった。
結末
グレーシュは絵の世界へと入り、大蛇と戦う。苦戦するも旅の途中で出会った人々の力を合わせ、大蛇を打倒。グレーシュは絵の所有者となった。
が、大蛇によって消化された色は戻らない。空は真っ暗なまま。このままでは以前の星空は褪せてなくなってしまう。
グレーシュは新しい星空をキャンパスに描くことにした。世界の法則を描くための不思議な色を求めて、グレーシュと仲間達は旅に出る。

自分だけの色で描く星空
絵世者の探し物=自分だけの色
世界の法則を描いた絵世者もかつては普通の画家だった。放浪しながら絵を描き続け、やがて広大な星空すらも描き出したのだった。
魔女(アポニア)によると伝説の画家が至った終点=探し物とは「自分だけの色」。


自分だけの色で描いた世界
グレーシュは他人の真似をして、人から色を吸収することで絵を描いている。自分の色がない。
グレーシュの名前の由来はラテン語で「グレイ」。灰色は無彩色。
グレーシュが自分だけの色を手にしたなら、世界の法則をも描き出すことができる。伝説の「絵世者」のように。
テイワットの星空は、成長したグレーシュが天球に描いた絵(偽りの空)……かもしれない。
