仙霊関連のまとめ。元ネタ、異邦人と永遠の誓いをした仙霊の先祖、申鶴の登場した魔神任務間章と申鶴のキャラストについて、マップ上にある仙霊ノ庭の状態比較など。
仙霊とは
追いかけていくと宝物をくれる何かよく分からない精霊的な存在。テイワットの人々も彼らが何なのか正確には分かっていない模様。例えば主人公のボイスには
主人公:宝物を追う「仙霊」は一体どこから来たんだろう?
パイモン:土の中から生えてきたとか、それか木の上から落ちてきたとか?
パイモン:どこから来たかは分からないけど、「仙霊」がいればいいものがあるってことだ!
主人公ボイス『「仙霊」について…』
とあり仙霊=宝物をくれるということ以外は不明らしい。ローディング時のテキストによると仙霊の目的は「仙霊ノ庭」に帰ること。
システム上では元素視覚で仙霊の痕跡を探すことができる。
英訳”Seelie”
仙霊の英訳は”Seelie”で仙霊ノ庭は”Seelie Courts”。元ネタは同名のスコットランドの民間伝承”Seelie Court”。
善良な妖精のこと。人間に親切にされるとお返しをしてくれるらしい。が、侮辱すると復讐されるという危険な一面も。Seelieとはスコットランド語で「祝福された、幸運な」といった意味の形容詞。
仙霊ノ庭の状態
テイワット全体マップ上にある仙霊ノ庭は一部が欠けて不完全の状態だが、淵下宮や秘境など風雨にさらされない場所の仙霊ノ庭は完全な状態で設置されている。



書籍に見る仙霊関連の伝承
異邦人と恋人になった仙霊の先祖
それはすでに失われた記憶。仙霊の先祖と外来の旅人が出会い、月の宮殿の三姉妹を証人として永遠の誓いを立てた。そのわずか30日後、災いが起こり、仙霊とその恋人は崩れ落ちる天地の間をさまよった。やがて災いは彼らの足どりを止め、冷酷な罰で彼らを引き裂き、記憶さえも打ち砕いた。
愛する者と決別してしまった仙霊とその姉妹たちは日に日にやつれ、優美な形態を保つことすらできなくなった。やがて山林に散り、小さな精霊と化し遺跡を漂った。
絶雲紀聞第4巻「山霊」
絶雲紀聞4巻はまるごと仙霊の伝承。「崩れ落ちる天地」という表現は天から落ちたという淵下宮のエピソードを思わせる。
主人公の旅人がやってきた時代は、一応OPムービーで分かる通り璃月港やモンド城がある時代であり、白夜国が天から落ちたという遥か昔ではない。
ちなみに主人公のボイスでは
主人公:でも…どうして「仙霊」自身が宝物に触れた時、悲しげな雰囲気があるんだろう?
主人公ボイス『「仙霊」について…』
パイモン:ん?
主人公:なんでもない、気のせいかもしれない。
と仙霊について少し意味深な発言。
モンドの「酔っぱらいの逸話」に登場する仙霊の歌
北風の領主であるアンドリウスがまだ奔狼領にいなかった頃の話。とある酒飲みが酔っ払って奔狼領の森に迷い込んだ。そこで一匹の狼と出会い、とある物語を聞かさせれる。その中に登場するのが仙霊の歌。
神の存在しない遠くの荒原にとある一匹の狼がいた。彼は部族を率いて魔物と仙霊の領地を荒らし回った(=神の領域外にも仙霊がいた)。しかし、年月がたち年老いると群れは狼王ただ一匹になった。
一匹になった狼王はかつての仙霊の宮殿を通りかかった。宮殿で一人の少女がリュートで奏でていたのが仙霊の歌。
「昔日の秋夜の蝉鳴りは、流し者の吟唱であり、人類最初の歌であった」
「彼らはすべての形と神が宿る故郷を失い、歌と思い出しか残されていない」
「最後の歌い手が、最初の仙霊が、終わりの曲を弾きながら天使のホールに座っていた」
酔っぱらいの逸話・3
「すべての形」を失った結果、最初の仙霊が生まれたのだろうか?絶雲紀聞でも「優美な形態を保つことすらできなくなった」とある。
仙霊の歌を聞いた狼王も自身の歌を披露する。が、少女に酷評されてしまい、今度は酒と狼に関係する物語を語ることにする。
狼王が語ったのは酒を最初に飲んだ人間の話。モンドが氷雪に覆われていた頃に偶然、酒を開発した彼は、酒を飲んで寝落ちし、夢をみた。
最初の夢で、彼は一匹の狼になった。長い時間を経て、彼は他の群れの狼と牙を交え、雪風の中で人間と食べ物を奪い合った。そして、再び最初の仙霊に出会う。
酔っぱらいの逸話・4
小さな仙霊3種
宝探し仙霊のイベント配布された最初の小さな仙霊3種。説明文のテキストから以下の3人のキャラクターを指しているように思われる。
仙霊の色 | キャラ | 説明文 |
薄紅 | パイモン | しゃべる事はできないが、静かに愛する旅人と共に世界を歩む |
露草 | ウェンティ | 人を導くのではなく、ただ人に着いてこの世界を見てみたいだけ |
鬱金 | 鍾離 | モラに似た気配を放っている |
2回目の開催で追加された紫色の紫苑については「雷元素と類似する色を持つ」と雷元素との関係が直接書かれている。対して上記3つは元素のことが書かれておらず、特に薄紅と露草はパイモンとウェンティの個性について書かれたもので元素とは全く関係ない内容。
魔神任務間章の黒い仙霊=敗北した魔神の魂

申鶴と同時に実装された魔神任務間章には黒い魔物が登場する。
申鶴の父は亡くなった妻を復活させようと方術で魔物を召喚し、申鶴を生贄に捧げた。当時、幼かった申鶴は魔物と洞窟で数日やりあい、消耗していたところを留雲借風真君に助けられた。留雲借風真君によればこれは魔神の残骸から生まれた魔物。テキストでは黒い仙霊と書かれている。
父が見つけたのは、「命の引換」と呼ばれる神秘に満ちた方術。
その方術で召喚できる「仙霊」に生贄を捧げることで、亡くなった人間が蘇るという。
(中略)
辿り着いた洞窟には、父が召喚した不気味な黒い「仙霊」がいた。その血走った眼に映るのは、生命力に満ちた申鶴の命のみ。
申鶴キャラクターストーリー3
絶雲紀聞によると仙霊は善良な魔神の魂とも言われる。
璃月人によると、それらの小さな精霊は吉兆の象徴で、死した仙人や名を残せなかった善良な魔神の魂だという。
絶雲紀聞第4巻「山霊」
仙霊の元ネタ”Seelie Court”には危険な”Unseelie Court”もいる。黒い仙霊はこの”Unseelie Court”にあたるものだろう。ちなみに2種類の妖精は以下のような死者で構成される。
Seelie Court | Unseelie Court |
虐待死した赤子 正義の戦いで死んだ者 その他の善良な人 | 洗礼を受けていない赤子 戦いで死んだ悪人 悪魔に身を任せた者 |
Seelie Courtになった死者は何らかの理由で天国に行けなかった人、とされる。
仙霊はかつて人類を導いた魔神の魂
かつての仙霊は「人類を導く」偉大な種族。
現れたり消えたりする神秘的な生物は「仙霊」と呼ばれ、追いかけてくる人に小さな宝物をあげる。伝説によると、はるか昔、彼らは人類を導く偉大な種族であった。
ローディングTIPS「仙霊」
「人類を導く」ということに関しては七神の責務であると鍾離のキャラストにある。
彼らの性格はそれぞれ異なり、互いとの距離も離れているが、どれも「人類を導く」という責任を背負っている。
(中略)
最初七神の「人類を導く」という責務も、新たに就任した神に重視されなくなりつつある。
鍾離キャラクターストーリー5
最初の七神の責務も「人類を導く」こと。
七神統治前から、初代七神を含む魔神達は人類を導いてきた。邪悪な魔神から人類を庇護したり、知識・技術を与えたりなど。仙霊は魔神の魂であり、「魔神は滅びない」というピンばあやの台詞もそういうことなのかもしれない。
だとするとパイモン、ウェンティ、鍾離を彷彿とさせる小さな仙霊は誰の魂なのだろうか?
まとめ
追いかけて仙霊ノ庭に返すと宝物をくれる仙霊。宝物をくれること以外はよく分かっていない。元ネタはスコットランドの民間伝承。
モンドの書籍によると、神のいない領域にも仙霊が存在した。また、すべての形と神が宿る故郷を失ったという。
璃月の書籍によると、天地が崩れた大昔に仙霊の先祖が旅人と永遠の誓いをした。主人公は仙霊が宝物に触れた時に「悲しい」雰囲気があると言っており、何らかの関係がありそう。
申鶴のキャラストでは黒い仙霊=邪悪な魔神の魂が登場する。仙霊はかつて人類を導いた魔神の魂なのかもしれない。