グゥオパァーこと竈神マルコシアスの元ネタについての解説。

竈神の呼称

竈神(そうしん)、また「灶」とも書く。異称は竈王、竈王爺(そうおうや)、東厨司命(とうちゅうしめい)。※原神では「かまどがみ」

竈神の役割 一家の監視者

竈は「食事を作る」という役割から一家を象徴する神聖な場所だと考えられた。そこから家の守護神、また家を監視するという役割が生まれる。

中国では年末に竈神が天へと昇り、家の者の罪、善行を報告するという。そのため悪いことを報告されないよう酒粕を塗って酔わせる「酔司命」という風習があった。後に酒粕が飴に変わって、竈神の口に飴を塗って塞ぐという「塗神口」になる。(ネット上ではこちらの飴の風習が書かれていることが多い)

善人に福をもたらす

竈神は一家を監視するだけでなく、善行をする者に福を与えるという話もある。

あるところに善行を行ってきた老商人がいた。商売もうまくいき孫にも恵まれたが、妻の眼病に悩んでいたところ、夢の中で竈神と思しき人物に出会う。竈神は善行をなしてきた老人に眼病について助言を行い、黄金を授けると約束。後に、息子が商売で大儲けをし、妻の病も治ったという。

他の役割 死者の魂を連れていく

竈神は家の監視者である以外に、死した家人の魂を泰山の神の元へ連れていくという役割も。

泰山の神とは泰山府君。

悪行をなした者を罰する

冥界との行き来に関連して、死者に復讐させることで間接的に悪人を罰する話も残る。

過去の罪を悔いて竈神に祈りを捧げる老女がいた。彼女は若い頃に多数の女性を娼婦として売り飛ばした悪人だった。ある日、下女が木の棒を持って彼女を乱打し、過去の罪を問い詰める。下女に取り憑いたのはかつて売り飛ばされた女性の霊であった。竈神に乞い願い故郷に帰ってきた被害者は、悪人である老女を撲殺し恨みを晴らしたという。

原神での竈神マルコシアス

マルコシアスは石を打ち合わせた時の火花から生まれた魔神。

1000年前、璃月の人々は帰離集という集落を作り住み着いた。マルコシアスは体を幾千もに分割し、人々に炉火と食をもたらした。

ある日、帰離集は洪水に見舞われ、人々は南の璃月港を目指す。璃月港への旅の途中でマルコシアスが作り出した料理が「ピリ辛蒸し饅頭」(月逐い祭で入手する料理)。体が温まり、持ち運びに優れた旅に最適な料理だった。

この後数百年間、璃月は災害と疫病に悩まされる苦難の時代を迎える。マルコシアスはそれらを鎮めるために力を大地に注いだ。

現在のグゥオパァーが喋ることもできず、小さな体となってしまったのはこのため。

力を使い果たし、マルコシアスは長い眠りにつく。目を覚ました時、かたわらにあったのは香菱の「ピリ辛蒸し饅頭」。これ以降、グゥオパァーと呼ばれ、香菱と行動を共にしていくことになる。

参考文献