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【原神元ネタ解説】詩人ガイウス・ウァレリウス・カトゥルスとはどんな人物か ~古代符文(テイワット古代文字)の詩の元ネタ~

カトゥルスとは

古代ローマ共和制末期に活躍した詩人Gaius Valerius Catullusのこと。情熱的な恋愛詩に優れていた。

元ネタとなったのは

  • Carmen34(鶴観)
  • Carmen58b(層岩巨淵・地下鉱区)

カトゥルスは詩にタイトルをつけなかったため、彼の作品は番号で呼ばれる。Carmen(カルメン)は歌という意味。

カトゥルスの出自

「ロミオとジュリエット」の舞台であるヴェローナ出身。若い頃にローマに移り住み、アレキサンドリア派という詩人たちの仲間に入る。

カトゥルスは古代ローマの騎兵隊(参考:エクィテス – Wikipedia)を率いる上流階級の一家。父はユリウス・カエサルと親しい友人だった。

詩の中でカエサルをからかい怒らせたこともある。だが、親友の息子であったために許されて晩餐をともにしたと言われる。

年上の女性クロディア・メターリとの恋

カトゥルスは年上の女性クロディアとの恋に着想を得て情熱的な恋愛詩をつづった。詩の中でクロディアはレスボスという偽名で呼ばれた。この彼女との失恋の詩がカトゥルス作品の中で特に評価されている。

レスボスとはカトゥルスが愛好していた古代ギリシャの女性詩人サッフォーの出身地(レズビアンの語源)。

ラテン文学の中で重要な詩人

カトゥルスに関する正確な記録は残っておらず、関連する作家の作品や彼の詩から推測するしかない。

その作品も中世期に一度失われたが、故郷のヴェローナで写本が発見され、近代の詩人であるジョン・ミルトン(代表作「失楽園」)やウィリアム・ワーズワースへ影響を与えた。現在はラテン文学で重要な詩人として扱われている。

新時代の詩人

カトゥルスの所属していたアレキサンドリア派は、古代ギリシャの作風、作詞手法をローマに取り入れ、伝統的な詩を重んじる先達の詩人を批判した。そのためラテン文学史上では新詩人などとも呼ばれる。

詩の内容

もっとも評価されているのは恋愛詩だが、他にも友情や兄の死、旅や自然など日常的なことがらも詩にしていた。中には金を返せという内容の俗っぽい詩もある。

ちなみにもっとも多いのが罵倒(Wikipediaではinvective表記)。残された116編の詩のうち半分近い55編を占める。

古代符文詩の元ネタとなったのは34と58bで、もちろん罵倒詩ではない。今後もカトゥルスの詩が登場するとしたら、罵倒以外の詩になるだろう……。たぶん。

参考文献

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